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第32回世界コンピュータ将棋選手権の結果(2022/05/04)

2022年5月3日~5日にかけて開催された第32回世界コンピュータ将棋選手権に参加ソフト「ねね将棋」で参加しました。

今回のねね将棋は昨年12月から作り始めた、iPad上で動作する新しいソフトです。しかしながら昨年はdlshogiを改造してPC上で動かしたものを「ねね将棋」として出したのでルール上はその後継として認識されています。昨年の順位の関係で二次予選シードとして出場しました。二次予選の結果は1勝7敗1分け(千日手)で27位(28チーム中)となりました。

ソフトの内容自体はアピール文書の通りです。当日の変更や相手による作戦分岐はありません。工夫点は過去の記事シリーズを参照してください。

select766.hatenablog.com

良かった点

iPad単独で動いて、Neural Engineを使う将棋ソフトというコンセプトを見せることができました。

対局に使うハードウェアはこれだけでした。マシンの軽さや安さに賞があったら受賞できたと思います。

設営風景

悪かった点

実力が均衡するソフトがなく、有意義な棋譜になりませんでした。現代の有力ソフトをPCで動かしたものに棋力が大きく劣っているため、ライブラリ勢には勝ち目がありません。一次予選にしても、レート1000台~4000台の極端な差があるチームが戦うので、強さが同じぐらいのソフトが当たる回数はかなり少ないです。人間の100m走で10秒の選手と20秒の選手が同じ舞台に上がることはまずありませんが、コンピュータ将棋では容易に起こるので難しいですね。

感想

久しぶりのオフライン会場での参加ができて、開発者の方々と会えて楽しかったです。ただ、オンライン参加の方のほうが多く、会場にいながらZoomに参加してそちらとも交流するというのは流石に難しいように感じました。オフライン、Slack、Zoom、公式YouTube、非公式YouTubeとチェックすべき箇所が分散してしまって、YouTube配信を見てたらZoomで呼ばれていることに気づかないなどの不便が生じました。コロナが収束したとしても遠方の参加者にとってオンラインは有力な手段なので、今後も模索が続いていくものと思います。

運営の方々、対局してくださった方々、ありがとうございました。