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技術書典→コミックマーケット 出展方法の差分

私は2018年10月に技術書典5で同人誌即売会に初サークル参加した後、2019年4月に技術書典6にもサークル参加、そして先日2019年12月にコミックマーケット97(コミケ)にサークル参加しました。 技術書典とコミケでは勝手が違う部分もあったので、その差分に特化した情報を簡単に書き留めておこうと思います。 あくまでコミケ97における情報で、今後のイベントでルールが変更されることがありますのでご注意ください。 なお数千部持ち込むような大規模サークルについては全く考慮していないのでご了承ください。

話題

  • 頒布できるものの違い
  • 出展申し込み
    • 締め切りはイベントの半年前ぐらい
    • 紙媒体の申込書が必要
  • 当選
    • 紙媒体のサークルチケット(入場券)が郵送されてくる
  • 入稿
  • 直前準備
    • 参加登録カード(ハンコが必要)などの記載
  • 当日
    • 物理媒体での見本誌提出が必要

この記事では扱わないこと

  • コスプレ
  • 追加の申請
    • 大量搬入等
    • 駐車場利用など、小規模サークルでも人によっては必要な申請あり

頒布できるものの違い

頒布可能な同人誌の内容ですが、技術書典ではアダルトはダメな一方コミケでは商業出版された本がダメです。単純な包含関係にありません。

出展申し込み

コミケの申し込みは開催日の約半年前です。技術書典より一般に申込~開催までの期間が長くなります。オリンピックの関係で2020年は変則的になっています。この記事の公開時点ですでに2020年5月のコミケの申し込み締め切りは過ぎています。

技術書典は申し込みがオンラインで完結しますが、コミケでは紙媒体の「参加申込書セット」を購入(有料)し、そこに書かれている申込書番号が必要です。参加申込書セットを購入すること自体が手数料の一部を構成していて、申込書番号は一度しか使えません。出展予定の前の回の会場で購入するか、通販で入手する必要があります。申込書番号を用いて、circle.msというサイトで申し込みと参加費の支払いが必要となります。申し込みの時点で参加費とサークルカット(Web版カタログ用には差し替え可能だが、印刷・DVD版はこの時点で確定)が必要となるのが技術書典との違いです。郵送での申し込みも可能ですが技術書典経験者ならメリットはないと思います。

申込諸費用は1万円程度になります。落選すると一部返ってきます。

入力すべき内容は特に迷うことはないと思いますが、技術書典にないもので重要な項目に「ジャンルコード」があります。どのジャンルの本を出すかということで、技術書典に出すような本だと「評論・情報」か「同人ソフト」に該当することが多いと思います。ソフトウェアの開発や解説ならどちらでも問題はないと思います。当選率が違うかはわかりません。「評論・情報」だとグルメや経済なども含む幅広い評論系、「同人ソフト」だとオリジナルのゲーム作品と同じブロックに配置されることになります。配置担当者の一言コーナーも参考になります。

当選

開催日の2か月ほど前に当選発表があります。オンラインで確認できます。発表時点でサークル配置場所が決定しており、Webカタログも公開されます。

発表から1週間程度でサークルチケット(入場券)・注意事項書類(コミケットアピール)などを含む郵便が来ます。必要な申請がある人はすぐに行う必要があります。私は必要ありませんでした。

毎回内容は変わると思いますが、コミケットアピールの過去のバージョンを読んでおくと事前にスケジュール・注意事項がわかります。

入稿

本の執筆・印刷所への入稿そのものは技術書典と基本的に違いありません。印刷所による直接搬入に対応する印刷所は技術書典よりも多いです。締め切りはコミケのほうが早いかもしれません。

自宅から宅配便で搬入する場合はゆうパックのみのようです。技術書典ではヤマト運輸のみなので異なります。

直前準備

イベント当日の参加登録に必要な紙媒体の書類を用意します。以下の3種類と頒布物があれば最低限サークル参加できます。

  • サークルチケット
    • 入場時、1人1枚必要(私の場合は3枚来ました)
    • 入場時にサークルチケットと引き換えに一般入場者が使うのと同等のリストバンドがもらえるので、ほかの入場券の準備は不要
  • 参加登録カード
    • サークル名・代表者名とハンコを押す欄があるカードです
  • 見本誌票
    • 当選後に来る書類ではなく、申込書セットのほうについています
    • 頒布する本1種類につき1つ必要なシールで、名称・価格などを書く欄があり、見本誌に貼り付けて提出します
    • 電子的な提出ができません

私の場合、本は会場への直接搬入のため見本誌票は内容だけ書いておいて、当日搬入された本に貼り付ける形になりました。 また電子版ダウンロードカードの頒布ですが、「ダウンロードカード」と、「これを用いてダウンロード可能なPDFデータをCDに焼いたもの」をケースに入れ、これに見本誌票を貼ったものを提出したところ受理されました。

当日

サークルチケットを入場場所で渡して入場した後、サークルブースに行きます。直接搬入なら本が机の下に置いてあります。

見本誌を用意したうえで、ホールごとのサークル受付場所で参加登録カード・見本誌の提出を行うことで手続きが完了します。

ブースの設営・頒布方法は技術書典と変わりません。

コミケットアピールにちょろっとだけ書いてありますが、ポスターを掲示するための「POPスタンド」を各ホールにある「準備会販売ブース」にて有料で借りることができました。先着順のようで、自分が借りた後しばらくすると掲示がなくなっていました。比較的大きなものなので借りられると便利ですが、必ず借りられる保証はないものと了承しておく必要があります。

搬出

売れ残った本などをゆうパックで搬出することができます。箱の販売、発送それぞれ別の列になっていました。

ゆうパックスマホ割 というアプリを使った場合、住所入力・支払いをアプリ内で行えます。梱包およびアプリ内での支払いを済ませて発送用QRコードを表示した状態で、箱の販売場所の近くの送り状印刷装置へQRコードを読ませて印刷、さらに職員による計量を行ったうえで発送の列に並びます。発送の列自体では優遇措置はとくになく、閉会直後だと20分ぐらい並ぶことになりました。

おわりに

コミケは技術書典と比べて郵送・紙媒体ベースの処理が多いのと様々な申請オプションがあるのがとっつきにくい点になります。 しかし技術書典で出した本でもより幅広い層に見てもらえる可能性があり、有意義な場になると思います。