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技術書典6 振り返り(出展側)

2019年4月14日、池袋サンシャインシティにて開催された技術書典6にサークル「ヤマブキ計算所」として出展したので、参加記録を書きます。

今回の頒布物はBOOTHでも販売中ですので、会場には来られなかったが興味があるという方は是非ご利用ください。(PDF版のみ)

PokéAI #2:初代3vs3編 - select766 - BOOTH PokéAI #1:初代1vs1編 - select766 - BOOTH

技術書典へは昨年10月の第5回に引き続き、2回目の出展となります。まだまだ初心者ではありますが、初回よりはスムーズに準備できました。

タイムライン

日付 できこと
2018-11-01 技術開発開始
2019-01-06 開催要項発表
2019-01-20 出展申し込み
2019-02-05 当選
2019-03-05 技術開発ほぼ終わり、執筆開始
2019-03-17 一般向けサークルリスト公開
2019-03-23 第1巻増刷入稿
2019-04-02 第2巻入稿、DLカード発注
2019-04-14 イベント当日

技術開発~参加申し込み

私のテーマはポケモンバトルのAI開発なので、まず出版に値する技術を開発する必要があります。既存フレームワークの解説書とはこの点が違っていて、開発がうまくいく見通しが立ってから出展申し込みをしました。

当選~執筆

2月5日に出展サークルの抽選結果が発表され、当選したので出展できることになりました。まだこの時点では技術開発は完了していなかったので、2月いっぱいは開発を続行しました。

3月5日にほぼ開発および実験が完了したので、執筆を開始しました。

執筆環境は前回に引き続きRe:VIEWを用いました。バージョンが2から3に上がっていたので、新しい3に対応して執筆することとしました。テンプレートはTechBoosterのものを利用させていただいています。自宅のlinuxマシンでdockerを用いてビルドするよう環境構築しました。

一般向けサークルリスト公開

3月17日にサークルリストが公開され、参加者が気になるサークルをチェックするフェーズに入ります。見逃されてしまうともったいないので、執筆は途中でしたが暫定的な目次を上げておきました。

第1巻増刷入稿

今回の新刊として第2巻を出版するつもりでいましたが、第1巻も需要があると予想しました。前回イベントで完売していたので、 誤植を訂正したバージョンを印刷することにしました。

印刷所は前回と同じねこのしっぽで、20%割引の期間中に入稿しました。

第2巻入稿、DLカード発注

4月2日に新刊である第2巻の執筆が完了し、印刷所に入稿しました。ねこのしっぽの「オンデマンドのぱっく」、表紙本文とも黒1色です。

本文はRe:VIEWで生成したPDFそのままで受け付けてもらえました。 表紙は前回に引き続き、Wordで表と裏を別々のPDFとして作成しました。デザインはあまり変わってないですが、第1巻と見分けやすいよう、灰色のべた塗りを加えました。フチなし印刷をしようと思うと、塗り足しやトンボが必要になってきて技量がないので、それが不要な範囲のデザインとしました。

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第1巻表紙
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第2巻表紙

また、完売に備えてDL(ダウンロード)カードを作成することにしました。前回はコンビニで普通のコピー用紙に印刷したレシートみたいなものだったのですが、さすがに見劣りするので名刺型のカードを作成しました。 ねこのしっぽで発注しようと思うとphotoshop形式のファイルが必要なのですが、持ってないのでデザイナーではない素人向けの名刺印刷サービスを活用することにしました。 選定した業者はラクスルです。Webブラウザ上で画像や文字を並べてデザインする機能があり、デザインソフトが不要かつファイル互換性等のトラブルが起きないというメリットがあります。 表紙画像を表に、ダウンロード用のパスワード等の情報を裏に記載しました。片面印刷のほうが安いのですが、購入者が戦利品画像を上げられないというデメリットが生じてしまうので配慮しました。 名刺印刷は競合が激しく、かなり安いです。1枚当たり10円未満で作れました。

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DLカード

DLカードは写真のような内容です。PDFを暗号化zipに入れて公開し、URLと解凍用パスワードをカードに記載する単純な方式です。

当日

イベント当日です。ワンオペは厳しいので、知人に交通費+時給を出して売り子として来てもらいました。

印刷した本はブースに直接搬入されているので、開封の儀を執り行いました。期待通りの出来でした。1点だけ気になるとすれば表紙の灰色のベタ塗りがちょっと難しい点でしょうか。

11:00に頒布開始となりました。入り口からかなり遠く、まっすぐうちのブースへ向かっても2分ぐらいはかかるので、最初の数分はほとんど人がいませんでした。その後はかなり混雑しました。 14:27に第1巻の紙版が売り切れました。次に15:02に第2巻の紙版が売り切れとなりました。その後もDLカードの頒布は続けましたが、やはり紙志向が強いらしく、完売直後に2人に立て続けに紙版がないなら買わないと断られてしまいました。 17:00に終了となりました。まだ会場にはたくさんの一般参加者がおり、本当に終わっていいのかわからないという感じでした。

振り返り

被チェック数の推移を記録しました。被チェック数というのは、公式サイトのサークルリスト上で当サークルにチェックを付けた参加者の人数です。

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被チェック数推移

今回はサークルリスト上で最後のほうに配置されていたためか、前回より被チェック数は少なめになりました。イベント終了直後の時点で169となりました。

第1巻は50冊、第2巻は100冊印刷しました。チェック数が少なめなので売り切れないと思ったのですが、売り切れてしまいました。紙版が欲しい方のご期待に沿えず申し訳ございませんでした。

DLカードのほうは合計40枚程度しか売れず、ある意味大爆死になりました。印刷費は回収できているので問題はありません。

新刊である第2巻ばかり売れるというわけではなく、第1巻だけを購入するという方も多かったです。第2巻から読んでも理解できるようには書いたのですが、今後シリーズが長くなった時にどうするかが悩ましいところです。毎回同じような導入を書くと既存の読者にとっては冗長になってしまう一方、全巻揃えないと最新の話題を理解できないというのも新規読者にとってよろしくないです。既存の読者でも半年経過すれば内容を忘れてしまうでしょうから、導入の重複は冗長でも必要だろうと考えています。

次回に向けて

すでに書いたようにAI開発が進まないと書く内容がないので、まずはそれが課題となります。

技術書典7があればまた出展したいですね。コミケも人生で一度ぐらい出展してみたいので、検討してみます。

最後になりますが、当サークルのブースへお越しいただいた皆様、ありがとうございました!