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ルンバは銀座線から東西線に乗り換えられるか?~同一ホーム乗り換えでどこまで行けるか~

一発ネタです。長らくブログを書いていなかったので生存確認を兼ねて。

イントロダクション

駅で電車同士を乗り換える時、階段を使って別のホームに行く場合と、同じホームで向かい側に止まっている電車に乗り換えたり、後続の電車を待ったりする場合がありますよね。 新潟駅では新幹線と在来線を同じホームで乗り換えられるように工事中ということで、同じホームで電車を乗り継げるというのは利便性に重要なことだと認識されています。 そのようなニュースを見ていると、ある駅を出発して、同じホームでの乗り換えだけでどこまでたどり着けるのかが気になりました。

今回は首都圏の路線で考えます。地上の路線は、同じ平面上に多数のホームが並んでいて、うまく乗り継いでいけば様々な路線に行けそうです。 一方で地下鉄は同じ駅でも路線ごとに深さが違っている場合が多く、階段なしにほかの路線へ乗り換えられる駅はあまりありません。しかし、首都圏では地上を走る他社線への直通が多く、直通先で乗り継げばなんとかなるかもしれません。

今回の目標は、銀座線浅草駅を出発点として、同一ホーム上での乗り換えを繰り返すだけでどの地下鉄路線(東京メトロ線・都営地下鉄線)に乗り換えられるか、を調べることと設定しました。 階段を使えないルンバの気持ちになって考えてみましょう*1

条件を定式化します。微妙なケースは今回存在しませんでした。

  • 同一ホーム乗換とは、駅にてある電車から降りた後、そのホームに接するいずれかの線路に入ってきた電車に乗り換えることを指します。同じ線路を走る後続列車でもかまいません。
    • 改札を通ったり高さの違う場所を通ることはできません。
    • 終着駅のくし形ホーム(Eの字)の扱いは微妙です。
  • 定期列車であれば、本数の少ない直通列車を利用してもかまいません。
  • 乗車券の発売要件は気にしません。物理的に実行可能*2なら、終点または途中駅での折り返し乗車も可です。

調べ方ですが、路線図を見ながら接続駅の構内図を検索し、ある路線と別の路線が乗り換え可能かを調べていきます。2018年3月時点の情報に基づきます。駅名から、駅の構内図等へのリンクを張っています。

それでは出発です。

PASMOエリアの路線図 を見ながらだとわかりやすいです。

銀座線→丸ノ内線半蔵門線

特段意味はないのですが、日本初の地下鉄の起点である銀座線浅草駅を出発点に選びました。

銀座線は他社との直通がありません。しかしいきなり詰み、ではありません。地下鉄としては珍しく、同一ホーム上で別路線との乗り換えが可能です。 赤坂見附丸ノ内線表参道半蔵門線と同一ホームで乗り換えられます。

丸ノ内線も同様に他路線との直通がなく、ここで行き止まりです。なお、赤坂見附から支線の方南町へは直通列車がありませんが、中野坂上で乗り換え可能です。

半蔵門線東急田園都市線東急大井町線東急目黒線南北線三田線

半蔵門線は渋谷から東急田園都市線と直通しており、ここから多数の路線につながります。

東急田園都市線二子玉川東急大井町線と乗り換えが可能、東急大井町線大岡山東急目黒線と乗り換えが可能です。 東急目黒線は目黒にて南北線三田線と直通しています。

銀座線浅草からここまでを図にすると、次のようになります。

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銀座線~東急線南北線

②では、同一路線の反対方向の線路に移るために適当な駅(中央林間等)で折り返します。

南北線はさらに埼玉高速鉄道線に直通していますが、そこまでで行き止まりです。三田線も同様に行き止まりです。

東急目黒線東急東横線副都心線有楽町線

東急目黒線田園調布にて東急東横線と乗り換えが可能、東急東横線副都心線と直通しています。

副都心線小竹向原和光市有楽町線と線路を共用しており、有楽町線へもつながります。 副都心線からは東武東上線西武池袋線への直通列車があり、西武のほぼすべての路線(孤立している西武多摩川線を除く)に乗り換えが可能でした。気が向いたら郊外私鉄同士のつながりも可視化したいところです。

東急東横線日比谷線

東急東横線中目黒にて日比谷線と乗り換えが可能です。以前は直通がありましたが、今は乗り換えが必要になっています。

半蔵門線新宿線

半蔵門線新宿線九段下で乗り換えが可能です。一応半蔵門線新宿線は別会社なので、2013年までは壁で仕切られていました。参考

新宿線からの直通で、京王線へも乗り換えが可能です。

ここからが難しい

ここまで、東急線の助けだけで多くの路線に同一ホームで乗り換えられることがわかりました。地下鉄13路線のうち、9路線を制覇できました。

残っているのは、東西線・千代田線・浅草線大江戸線です。東西線・千代田線は、ともにJRの路線に直通しています。JRの広大なネットワークにどこか「穴」があれば、これらの路線に乗り換えられそうです。

半蔵門線東武伊勢崎線東武日光線→特急スペーシア→JR湘南新宿ライン

今までに到達した路線から、JRに抜けるルートはないのでしょうか?1件だけ見つけました。東武とJRを直通する特急スペーシアの利用です。

半蔵門線東武伊勢崎線スカイツリーライン)に直通しています。途中で東武日光線東武日光行きの電車に乗り換えることが可能で、楡木(にれぎ)等で折り返すことにより栃木の浅草方面ホームに到達できます。ここでJR新宿行きの特急スペーシアに乗車でき、栗橋駅でJR線に入り、JR湘南新宿ラインの経路を通って大宮駅に到達します。

なお、栗橋駅はこの直通列車に乗る以外では東武とJRで改札が分離されており、またこの列車ではSuica/PASMOが利用できないという特殊仕様になっています。

別解として、福島県まで北上する必要がありますが東武日光線東武鬼怒川線野岩鉄道会津鉄道→JR只見線→JR磐越西線JR東北本線という経路も可能かもしれません。

さて、無理やりながらJR線に入ることができました。

JR湘南新宿ライン→JR上野東京ライン常磐快速線常磐線各駅停車→千代田線

スペーシアきぬがわ号はJR湘南新宿ラインの経路で大宮に到着するので、3番線か4番線に到着するものと考えられます。ここでJR上野東京ラインに乗り換え、新橋へ行きます。 新橋で逆方向の上野東京ライン(常磐線直通)に乗り換えられます。

常磐線複々線で、上野東京ラインから常磐線に直通する列車は快速線、一方で千代田線からの直通列車は各駅停車線を走行します。 最後のポイントは、松戸の3・4番線で常磐快速線から常磐線各駅停車に乗り換える点です。ほかの駅では快速と各駅停車のホームが別になっており乗り換えられません。

常磐線各駅停車から千代田線への直通列車に乗れば、千代田線に入ることができます。10路線目もなんとかなりました。

JR湘南新宿ライン→特急成田エクスプレス中央快速線→中央線各駅停車→東西線

東西線はJR中央・総武線各駅停車と直通しており、千代田線と同じように考えれば乗り換えられます。しかし中央線系統は意外にも他のJR路線との独立性が高く、容易には入れません。

記事公開時点では難所としていましたが、twitter@surrogatepairさんに教えてもらいました。

この情報を踏まえた解は次のようになります。

まず、スペーシアきぬがわ号を浦和で降り、同じ方向の湘南新宿ライン(大船方面横須賀線直通)に乗り鎌倉に行きます。次に逆方向の総武快速線直通列車に乗り換え、稲毛で折り返し、津田沼3番線に到着します。向かい側4番線が各駅停車なので、ここでJR中央・総武線各駅停車に入ることができました。稲毛など適当な駅で西方向に折り返し、中野を通り過ぎて高円寺などで東西線直通列車に乗り換えます。

結果として、快速と各駅停車がホームを共用する特別な駅を使う、という解法で千代田線も東西線も解けることがわかりました。@surrogatepairさんありがとうございました。

記事公開時点での想定解を残しておきます。

数少ない直通列車を使う以外では解が見つかりませんでした。その一例を紹介します。

まず、スペーシアきぬがわ号を浦和で降り、同じ方向の湘南新宿ライン(大船方面)に乗り渋谷に行きます。 次に逆方向の特急成田エクスプレス中央快速線直通、高尾行き)に乗り換え、吉祥寺で逆方向(東京方面)の中央線快速電車に乗り換えます。 御茶ノ水で中央線各駅停車に同じホームで乗り換えられます。錦糸町など適当な駅で西方向に折り返し、中野を通り過ぎて高円寺などで東西線直通列車に乗り換えます。

中央線各駅停車に入る方法はいくつか別解があります。

ですがどれも1日数本しかない列車が必要となり、どうも不完全燃焼でした。

これでどうにか東西線に入ることができました。地下鉄13路線のうち11路線制覇です。

浅草線大江戸線は孤立

大江戸線は郊外への直通もなく、完全に孤立しています。

浅草線は、両端で京急線・京成線に直通しており、広いネットワークを持っています。しかしながら、いままで挙げた11路線とそこからたどれる路線群とは孤立しているようです。 東京近郊区間大回り Wiki*を参照したところ、浅草線から直通している路線群から改札を通らずに他の地下鉄線に戻ってくることはできなさそうです。

新幹線

地下鉄線ではありませんが、東京駅などで在来線から乗り換える際にも改札がある新幹線は、他路線と同一ホームでの(改札を通らない)乗り換えは不可能なのでしょうか? 新幹線と在来線を同一ホームで乗り換えられるよう工事中の新潟駅でも、ホーム上で改札を通らなければならない構造になるようです。参考

しかし、手段は存在しました。東北新幹線から直通する山形新幹線は、普通列車と同じ線路を共用しているのがポイントです。 東北本線福島へ行き、山形線に乗り換えます。福島4番線に到着するような列車を選ぶ必要があります。 山形線赤湯へ行くと、同じホームで同じ方向の山形新幹線の列車に乗り換えられます。あとは新庄で折り返して東北新幹線の東京駅に行けます。東京駅でさらに乗り継げば、東北新幹線の仙台方面や、北海道新幹線上越新幹線北陸新幹線にも乗り継げることになります。

東海道新幹線方面は、山陽新幹線九州新幹線を含めてもこのような抜け道はなさそうです。

まとめ

東京の地下鉄路線同士を、同一ホーム上の乗り換えだけでどこまでつなげられるかという思い付きを検証してみました。

結果として、銀座線を起点としたとき、「銀座線・丸ノ内線半蔵門線新宿線」は地下鉄内で乗り換え可能、東急線を介することで「南北線三田線副都心線有楽町線日比谷線」に乗り換えられました。 東武線とJR線を直通する特急列車を用いることで、「千代田線・東西線」へもなんとか乗り換えが可能でした。一方、浅草線大江戸線は、それぞれ孤立していることがわかりました。

普通の乗り換え検索とは違う、たいして役に立たない一発ネタにお付き合いありがとうございました。

*1:電車とホームの隙間を乗り越えられるのかは知りませんが。

*2:銀座線渋谷駅のように、乗降ホームが完全に分離されている場合は不可